TASCAM DP-008 モバイル・レコーディング!!54 55...

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54 55 様々な新製品の中から、WeROCK が特に注目するアイテムを試奏紹介していく “WeROCK 的楽器試奏会 ”。今回は、まずタスカムのデジタル MTR の DP-008 に スポットを当ててみた。簡単操作で、良質なレコーディングが行なえる優れものだ。じっ さいにリハスタで作業しながら、その使い勝手を徹底チェック! ●記録メディア:SDメモリーカード(512MB~2GB)、SDHCメモリー カード(4GB~32GB) ●内蔵マイク:無指向性、ステレオ ●録音/ 再生チャンネル数:最大同時録音=2、最大同時再生=8 ●サンプリン グ周波数:44.1kHz ●量子化ビット数:16ビット ●入出力端子:XLR バランス・イン×2、標準フォン・ジャック・イン×2、フット・スイッチ・ イン、ライン・アウト(L/R)、ヘッドフォン・アウト、USB ●対応PC: Windows(Windows XP、Windows Vista、Windows 7)、Macintosh (Mac OS 10.2以上) ●リバーブ:タイプ=ホール1、ホール2、ルー ム、スタジオ、プレート1、プレート2。タイム= 0.2(プレートのみ0.8)~ 3.2sec ●イコライザー:2バンド、シェルビング ●電源:単3電池×4 本、ACアダプター(別売) ●外形寸法:221(幅)×36(高さ)×126.5 (奥行き)mm(突起部含まず) ●重量:610g(電池を含まず) ● 付属品:USBケーブル、SDメモリーカード(2GB、本体に装着済み)、単 3アルカリ乾電池(4本) 楽器試奏会 DP-008 ¥ オープン(市場予想価格¥33,000 前後) ■問い合わせ:ティアック㈱タスカム・カスタマーサポート (Tel:042-356-9137 http://www.tascam.jp) TASCAMDP-008 モバイル・レコーディング!! タスカム プロのレコーディングでは、何本もマイク を立ててドラムを録るのだが、今回は、たっ た2 本で迫力のあるドラム・サウンドを録る 方法をアドヴァイス! ドラマーから見て、左右の上方からそれぞ れマイクを立てるという方法もあるのだが、 ここでは、1本はバス・ドラムに向けて、もう 1本は中央上方からタムやスネア、シンバル を狙う感じで立てる方法をオススメしたい。 こうすることで、ハード・ロック・ドラムの 命であるバス・ドラムの低音がしっかりと録 れるのだ。あとは叩いてみて、2 本のマイク の音量バランスをチェックすればOK。ぜひ 試してほしい。 DP-008は、同時 2トラックのレコーディングが可能。 その機能を使い、より迫力のあるドラム録りに挑戦した。 今回は、いい音で録るために2 本のファンタム電源のコ ンデンサー・マイクを用意(もちろん、普通のダイナミック・ マイクも使える)。DP-008 本体でのセッティングは、リ ア・パネルにつなぎ、PHANTOMスイッチを押して、画 面に従っていくだけと、わかりやすい。あとは、本番同様 にドラムを叩いてみて、録音の入力レベルがオーバーしな いようにトリム・ツマミを調整すれば OK だ。 2本のマイクで、ハード・ロックな ドラム・サウンドを録る方法は? 2トラック同時録音を、ドラム録りに活用 DP-008をリハスタに持ち込んで1曲録ってみた! ベースをトラック3にレコーディングしてみ た。必要なのはベースとケーブルだけ。直接 DP-008 につなぎ、あとは先ほどトラック1と2 に録ったドラムを再生しながら、録るだけ。つま り、自宅でも作業できるのだ。間にアンプ・シミュ レーターをつながなくても、なかなかいい音で 録音できたぞ。 ②ベース録りは、もっとシンプル ➡ベースをつなぐ時は、 リ ア側の切り替えスイッチを GUITAR側にする いよいよ、ギターのレコーディングだ。ギターも直接つ なぐだけでも録音できるが、クリーン・トーンや歪みなど、 いろいろな音色を使いたいので、今回は、マルチ・エフェ クターをつないでみた。と言っても、基本はベース録りと 同じで、エフェクターをかます場合は、リア・パネルの入 力スイッチをMIC/LINE側に 切り替えるだけ(写真右)。 ③エフェクターを使う場合は? 長年にわたって、プロ用のレコーダー からユーザー・フレンドリーな初心者 向けMTRまで、様々なレコーダーを 発表してきたタスカム。そのノウハウ を、約 A5サイズ(WeROCKの半分!) の軽量&コンパクトなボディにまとめ 上げたのが、このDP-008だ。 小さくて、高性能。操作も簡単なMTR! 基本仕様を紹介すると、同時に最 大 2トラックの録音が可能で、最大 8 トラックのレコーディングが行なえる MTR。録音メディアは、SDカード かSDHCカード。もちろん、マルチ・ トラックで録ったテイクはステレオに ミックス・ダウンでき、そのデータは パソコンに送ることも可能。そして、 最大のポイントと言えるのが、このサ イズで高音質のレコーディングが、超・ 簡単に行なえること。これだけ小さい から、ギター・ケースに入れて、どこ にでも持っていって、レコーディング が楽しめる。初心者にも優しい! ◎ 6ft. down(シックス・フィー ト・ダウン) 今回のモデル・バン ドとして登場してくれたシックス・ フィート・ダウン。05 年に結成され、 09 年 8 月より、新ヴォーカリスト の NAO が加入し、都内を中心に 精力的に活動を展開している。ラ イヴ予定は、5 月 30 日=目黒ライ ブステーション、6 月 6 日=高円 寺ミッションズだ。 http://web.mac.com/ six6ftdown/iWeb/Site/top. html DP-008には、無指向性のステレオ・マイクが内蔵されている。 まずは、このマイクを使って、リハーサルの模様を一発録りして みよう。そうすれば、そのトラックを再生させながら、あとから、 ギター・ソロ、あるいはバッキングなど別のトラックにいろいろ 重ねて、試すことができる。 ギターのフレーズ作りやアレンジを考える際、活用してほしい テクニックだ。もちろん、ギターだけでなく、内蔵マイクを使って、 いろいろコーラスを重ねたりすることもできるぞ! リハーサルを一発録りすれば、 自宅でギター・アレンジの参考になる DP-008にはキーボードをつなげられる ので(他にもリズム・マシンも接続可能)、ト ラック6 に録音してみることにした。 キーボードの高品位な音もそのままレ コーディングできたので、楽曲全体のクオ リティも上がったようだ。 ④キーボードを録ってみると? ヴォーカルは、ドラム録りでも活躍したファンタム電源のコ ンデンサー・マイクを使い、トラック7に録ってみた(繰り返 すが、ダイナミック・マイクでも録音できる)。 録音トラックを再生してみると、ウィスパーやブレスなど、 ヴォーカルならではの微妙なニュアンスもしっかりと録れてい る。DP-008、おそるべし。 ⑤ヴォーカルのニュアンスも録れる? 初めてでも、スムーズに1曲完成できる トラック・ダウン&マスタリング作業も簡単? 今回、トラック1~7にレコーディン グしたテイクを1曲にまとめる作業が トラック・ダウンだ(ミックス・ダウンと もいう)。そして、その作業の後、ステ レオ・トラックにするのが、マスタリン グだ。慣れてないと難しく思える作業 かもしれないが、DP-008 なら、この 作業も超・簡単。初めてでも、迷うこ となく1曲完成することができた。 場所に関係なく、すぐ録音! ここもすごい~DP-008の優れたポイント 小型で、乾電池でも駆動、そして内 蔵マイクも装備しているから、どこで も使えるのが、いい! しかも、電源 を入れてから、録音できる状態までの 時間も短い! だから、ギター・リフ や歌メロなどのアイディアもにすぐに 試せるし、リズム・マシンがあれば、 各トラックの音 量バランスをLEVELつまみ で調整。ツマミは小さいが、意外と回しやすい 続いて、MASTERツマミで、全体の音量を 調整する。音が歪むまで、上げないように 各トラックのPANを使って、定 位を決める。 センター・クリック付きな点も使いやすい イコライザーで、 各トラックのハイ/ローを 調整。聴きながらかかり具合をチェック 各トラックに、 リバーブをかけることもでき る。タイプは、ホールやルームなど6種類だ 全体像が完成したら、マスタリング。まずは、 マスター・トラックの終わりを決める あとはREC MODEキーを押せば、マスタリ ングがスタート。簡単に1曲が完成した 試奏協力:STUDIO BEEP (http://www.studio-beep.com) 今回の記事で何度も出てくるが、とにかく簡単 にレコーディングが行なえるのがいい。MTR に ついてホントの初心者でも、すぐに使えるのだ。 また、今回はシンプルなレコーディング作業で 試してみたが、録音済みのトラックの一部を差し 替えるパンチ・インやトラック1~ 8 を1~ 2 に ステレオ・ミックス、あるいはトラック1にモノラ ル・ミックスして、空きトラックを作るトラック・バ ウンス(ピンポン)なども、簡単に行なえる。録っ たフレーズのコピー&ペーストも楽勝だし、この 使い勝手のよさは、さすが、長年 MTR を発表し てきたタスカムと思わせてくれる。 かと言って、完全に入門者向けというわけでは ない。高度なトラック編集にも対応しているし、 音質もいいから、バンドで1台持つのもいいだろ うし、MTR に慣れているユーザーにもオススメ したい。 レコーディングを取り巻く技術の進化にともに、 ハイ・スペック&ハイ・クオリティなモデルや PC を使う DAW ソフトも多く発表されている。その いっぽうで、基本的にこれ1台で、簡単&高品位 なマルチ・トラック・レコーディングが 行なえる DP-008 のようなモデルが必要とされているの も事実だろう。 ディスプレイの表示も親切で、DATA ホ イールもかなり便利! PCに接続して、曲をバックアップ 本格的な宅録もOK。バッキング・ト ラックを自宅で完成させて、歌だけス タジオで録るというのもグッドだろう。 ➡ 前 面の両 端 に 見 えるのが、 内蔵マイク。積 極 的に活 用し たい DP-008にはUSB 端子が備わって いる。制作済みのステレオ・マスター・ トラックや個別のトラックをPCに保存 したり、逆にPCに保存したトラックを また、DP-008に戻すこともできる。 PCを介して、他のDP-008にもデー タを送ることも可能だ。 総評:初心者向けの扱いやすさで、高品位なレコーディングが可能 ➡アクティヴ・タイプのギターを つなぐ時もMIC/LINE側に

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Page 1: TASCAM DP-008 モバイル・レコーディング!!54 55 様々な新製品の中から、WeROCKが特に注目するアイテムを試奏紹介していく “WeROCK的楽器試奏会”。今回は、まずタスカムのデジタルMTRのDP-008に

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様々な新製品の中から、WeROCK が特に注目するアイテムを試奏紹介していく“WeROCK的楽器試奏会”。今回は、まずタスカムのデジタルMTRのDP-008にスポットを当ててみた。簡単操作で、良質なレコーディングが行なえる優れものだ。じっさいにリハスタで作業しながら、その使い勝手を徹底チェック!

●記録メディア:SDメモリーカード(512MB~2GB)、SDHCメモリーカード(4GB~32GB) ●内蔵マイク:無指向性、ステレオ ●録音/再生チャンネル数:最大同時録音=2、最大同時再生=8 ●サンプリング周波数:44.1kHz ●量子化ビット数:16ビット ●入出力端子:XLRバランス・イン×2、標準フォン・ジャック・イン×2、フット・スイッチ・イン、ライン・アウト(L/R)、ヘッドフォン・アウト、USB ●対応PC:Windows(Windows XP、Windows Vista、Windows 7)、Macintosh(Mac OS 10.2以上) ●リバーブ:タイプ=ホール1、ホール2、ルーム、スタジオ、プレート1、プレート2。タイム=0.2(プレートのみ0.8)~3.2sec ●イコライザー:2バンド、シェルビング ●電源:単3電池×4本、ACアダプター(別売) ●外形寸法:221(幅)×36(高さ)×126.5(奥行き)mm(突起部含まず) ●重量:610g(電池を含まず) ●付属品:USBケーブル、SDメモリーカード(2GB、本体に装着済み)、単3アルカリ乾電池(4本)

的楽器試奏会

DP-008 ¥オープン(市場予想価格¥33,000 前後)

■問い合わせ:ティアック㈱タスカム・カスタマーサポート (Tel:042-356-9137 http://www.tascam.jp)

TASCAMのDP-008でモバイル・レコーディング!!

タスカム

 プロのレコーディングでは、何本もマイクを立ててドラムを録るのだが、今回は、たった2本で迫力のあるドラム・サウンドを録る方法をアドヴァイス! ドラマーから見て、左右の上方からそれぞれマイクを立てるという方法もあるのだが、ここでは、1本はバス・ドラムに向けて、もう1本は中央上方からタムやスネア、シンバルを狙う感じで立てる方法をオススメしたい。 こうすることで、ハード・ロック・ドラムの命であるバス・ドラムの低音がしっかりと録れるのだ。あとは叩いてみて、2本のマイク

の音量バランスをチェックすればOK。ぜひ試してほしい。

 DP-008は、同時2トラックのレコーディングが可能。その機能を使い、より迫力のあるドラム録りに挑戦した。 今回は、いい音で録るために2本のファンタム電源のコンデンサー・マイクを用意(もちろん、普通のダイナミック・マイクも使える)。DP-008本体でのセッティングは、リア・パネルにつなぎ、PHANTOMスイッチを押して、画面に従っていくだけと、わかりやすい。あとは、本番同様にドラムを叩いてみて、録音の入力レベルがオーバーしないようにトリム・ツマミを調整すればOKだ。

2本のマイクで、ハード・ロックなドラム・サウンドを録る方法は?

①2トラック同時録音を、ドラム録りに活用DP-008をリハスタに持ち込んで1曲録ってみた!

的楽器試奏会

ギター・ケースのポケットに

も楽々収まるコンパクト・サイ

ズ。しかも軽い!

 ベースをトラック3にレコーディングしてみた。必要なのはベースとケーブルだけ。直接DP-008につなぎ、あとは先ほどトラック1と2に録ったドラムを再生しながら、録るだけ。つまり、自宅でも作業できるのだ。間にアンプ・シミュレーターをつながなくても、なかなかいい音で録音できたぞ。

②ベース録りは、もっとシンプル

➡ベースをつなぐ時は、リア側の切り替えスイッチをGUITAR側にする

 いよいよ、ギターのレコーディングだ。ギターも直接つなぐだけでも録音できるが、クリーン・トーンや歪みなど、いろいろな音色を使いたいので、今回は、マルチ・エフェクターをつないでみた。と言っても、基本はベース録りと同じで、エフェクターをかます場合は、リア・パネルの入力スイッチをMIC/LINE側に切り替えるだけ(写真右)。

③エフェクターを使う場合は?

 長年にわたって、プロ用のレコーダーからユーザー・フレンドリーな初心者向けMTRまで、様々なレコーダーを発表してきたタスカム。そのノウハウを、約A5サイズ(WeROCKの半分!)の軽量&コンパクトなボディにまとめ上げたのが、このDP-008だ。

小さくて、高性能。操作も簡単なMTR! 基本仕様を紹介すると、同時に最大2トラックの録音が可能で、最大8トラックのレコーディングが行なえるMTR。録音メディアは、SDカードかSDHCカード。もちろん、マルチ・トラックで録ったテイクはステレオにミックス・ダウンでき、そのデータは

パソコンに送ることも可能。そして、最大のポイントと言えるのが、このサイズで高音質のレコーディングが、超・簡単に行なえること。これだけ小さいから、ギター・ケースに入れて、どこにでも持っていって、レコーディングが楽しめる。初心者にも優しい!

◎ 6ft. down(シックス・フィート・ダウン) 今回のモデル・バンドとして登場してくれたシックス・フィート・ダウン。05年に結成され、09年 8月より、新ヴォーカリストのNAOが加入し、都内を中心に精力的に活動を展開している。ライヴ予定は、5月30日=目黒ライブステーション、6月6日=高円寺ミッションズだ。h t t p : / / w e b . m a c . c o m /six6ftdown/iWeb/Site/top.html

 DP-008には、無指向性のステレオ・マイクが内蔵されている。まずは、このマイクを使って、リハーサルの模様を一発録りしてみよう。そうすれば、そのトラックを再生させながら、あとから、ギター・ソロ、あるいはバッキングなど別のトラックにいろいろ重ねて、試すことができる。 ギターのフレーズ作りやアレンジを考える際、活用してほしいテクニックだ。もちろん、ギターだけでなく、内蔵マイクを使って、いろいろコーラスを重ねたりすることもできるぞ!

奏会リハーサルを一発録りすれば、自宅でギター・アレンジの参考になる

 DP-008にはキーボードをつなげられるので(他にもリズム・マシンも接続可能)、トラック6に録音してみることにした。 キーボードの高品位な音もそのままレコーディングできたので、楽曲全体のクオリティも上がったようだ。

④キーボードを録ってみると? ヴォーカルは、ドラム録りでも活躍したファンタム電源のコンデンサー・マイクを使い、トラック7に録ってみた(繰り返すが、ダイナミック・マイクでも録音できる)。 録音トラックを再生してみると、ウィスパーやブレスなど、ヴォーカルならではの微妙なニュアンスもしっかりと録れている。DP-008、おそるべし。

⑤ヴォーカルのニュアンスも録れる?

初めてでも、スムーズに1曲完成できるトラック・ダウン&マスタリング作業も簡単? 今回、トラック1~7にレコーディングしたテイクを1曲にまとめる作業がトラック・ダウンだ(ミックス・ダウンともいう)。そして、その作業の後、ステレオ・トラックにするのが、マスタリングだ。慣れてないと難しく思える作業かもしれないが、DP-008なら、この作業も超・簡単。初めてでも、迷うことなく1曲完成することができた。

場所に関係なく、すぐ録音!ここもすごい~DP-008の優れたポイント 小型で、乾電池でも駆動、そして内蔵マイクも装備しているから、どこでも使えるのが、いい! しかも、電源を入れてから、録音できる状態までの時間も短い! だから、ギター・リフや歌メロなどのアイディアもにすぐに試せるし、リズム・マシンがあれば、

➡ 各トラックの音量バランスをLEVELつまみで調整。ツマミは小さいが、意外と回しやすい

➡ 続いて、MASTERツマミで、全体の音量を調整する。音が歪むまで、上げないように

➡ 各トラックのPANを使って、定位を決める。センター・クリック付きな点も使いやすい

① ② ③

➡ イコライザーで、各トラックのハイ/ローを調整。聴きながらかかり具合をチェック

➡ 各トラックに、リバーブをかけることもできる。タイプは、ホールやルームなど6種類だ

➡全体像が完成したら、マスタリング。まずは、マスター・トラックの終わりを決める

➡あとはREC MODEキーを押せば、マスタリングがスタート。簡単に1曲が完成した

試奏協力:STUDIO BEEP(http://www.studio-beep.com)

 今回の記事で何度も出てくるが、とにかく簡単にレコーディングが行なえるのがいい。MTRについてホントの初心者でも、すぐに使えるのだ。 また、今回はシンプルなレコーディング作業で試してみたが、録音済みのトラックの一部を差し替えるパンチ・インやトラック1~8を1~2にステレオ・ミックス、あるいはトラック1にモノラル・ミックスして、空きトラックを作るトラック・バ

ウンス(ピンポン)なども、簡単に行なえる。録ったフレーズのコピー&ペーストも楽勝だし、この使い勝手のよさは、さすが、長年MTRを発表してきたタスカムと思わせてくれる。 かと言って、完全に入門者向けというわけではない。高度なトラック編集にも対応しているし、音質もいいから、バンドで1台持つのもいいだろうし、MTRに慣れているユーザーにもオススメ

したい。 レコーディングを取り巻く技術の進化にともに、ハイ・スペック&ハイ・クオリティなモデルやPCを使うDAWソフトも多く発表されている。そのいっぽうで、基本的にこれ1台で、簡単&高品位なマルチ・トラック・レコーディングが行なえるDP-008のようなモデルが必要とされているのも事実だろう。

➡ディスプレイの表示も親切で、DATAホイールもかなり便利!

PCに接続して、曲をバックアップ

本格的な宅録もOK。バッキング・トラックを自宅で完成させて、歌だけスタジオで録るというのもグッドだろう。

➡前面の両端に見えるのが、内蔵マイク。積極 的に活 用したい

 DP-008にはUSB端子が備わっている。制作済みのステレオ・マスター・トラックや個別のトラックをPCに保存したり、逆にPCに保存したトラックをまた、DP-008に戻すこともできる。PCを介して、他のDP-008にもデータを送ることも可能だ。

総評:初心者向けの扱いやすさで、高品位なレコーディングが可能

➡アクティヴ・タイプのギターをつなぐ時もMIC/LINE側に